転職したいビジネスマン向け。最強のポータブルスキル、自身の強みのエンハンスできる万能資格「中小企業診断士」

最強のビジネスポータブルスキル。自身の強みのエンハンスもできる万能資格「中小企業診断士」

最近転職したのですが、あらためて中小企業診断士資格を取ったことのメリット、恩恵があったため、その内容と個人の特定ケース以外でも、役立てるのではないか、という点について紹介します

キャリア・経験・スキル視点でみた、「中小企業診断士」

独立、副業、収入増などの視点で見がちな中小企業診断士ですが、独立とか副業とかしなくても、十分役立つというか、むしろ、サラリーマンであれば、資格取得による形式的な権威付けだけではなく、自身の強み強化の観点から、是非とも取得してほしい資格なのです。

特徴①:ポータブルスキルの「宝石箱」である

ひとことでいうと、中小企業診断士資格を取得するために習得した能力は、”ビジネスポータブルスキルの「宝石箱」”です。下記にポータブルスキルの定義と、要素をご紹介します。

「ポータブルスキル」とは、職種の専門性以外に、業種や職種が変わっても持ち運びができる職務遂行上のスキルのことです。
ポータブルスキルの要素は「仕事のし方(対課題)」と「人との関わり方(対人)」において、9要素あります。

引用元 ポータブルスキル見える化ツール(職業能力診断ツール) 厚生労働省

職業情報提供サイト(日本版O-NET)、令和元年度、2年度「職業能力診断ツール開発に向けた調査・研究事業」及び令和3年度「職業能力診断ツール活用促進等事業」により開発しされた、自己診断ツールでポータブルスキル判断ができます。
ポータブルスキル見える化ツール(職業能力診断ツール)

ポータブルスキルの要素
仕事のし方現状の把握取り組むべき課題やテーマを設定するために行う情報収集やその分析のし方
課題の設定事業、商品、組織、仕事の進め方などの取り組むべき課題の設定のし方
計画の立案担当業務や課題を遂行するための具体的な計画の立て方
課題の遂行スケジュール管理や各種調整、業務を進めるうえでの障害の排除や高いプレッシャーの乗り越え方
状況への対応予期せぬ状況への対応や責任の取り方
ポータブルスキルの要素 引用元 ポータブルスキル見える化ツール(職業能力診断ツール) 厚生労働省

上記の仕事のし方 という点においては、中小企業診断士2次試験での論述対策をした、その思考法や、フレームワークが、それにあたります。

また、中小企業診断士1次試験 各科目、特に「財務・会計」「企業経営理論」「運営管理」については、現状の把握、課題の設定、計画の立案、課題の遂行 の基礎知識、および、フレームワークにつながるものとなります。

特徴②:自身の強みを、さらに強化できる

自分自身の強み、どのように定義、把握してますか。
これまでの仕事で培った経験やナレッジを有し、人から評価される成果がある、などあると、自分自身の強みといえます。

強み=デジタルに関する企画・PJ推進力 × 中小企業診断士 フレームワークと思考力

私でいえば、Web、デジタル関連に関する企画や、プロジェクト進行していく能力が強みとなります。
また、プロジェクトマネジメントや、チームマネジメント経験もあるので、その掛け合わせたスキルセットとして、強みといえるかもしれません。

それだけでも、現在の世の中では、DXやデジタル推進などが、多くの企業で求められているため、そこそこ戦える強みといえますが、中小企業診断士資格を有し、その経験、知識をうまく活用できれば、さらに強みのブースト、エンハンスができるのです。

私は、30代後半で中小企業診断士資格を取得しました。それまでで、学問的な勉強は1000時間以上行い、2次試験も6回受けました。そのおかげもあって、専業の方ほどではないものの、中小企業のコンサル業務を行ったり、経営計画を考えたり、マーケティング支援をしたり、といった実務を行ってきました。

中小企業診断士として身に着けた能力で、元々の強みの深みが増し、再現力が高まる 

デジタル推進に関する経験もそのままでも十分使えるものかと思いますが、上記のような経験や、知識により、自身の元々の強みをメタ認知し、再認識し、言語化し、より再現しやすくなる、と考えています。

例えば、とあるプロジェクトを推進する、といった局面において、プロジェクト単体としての経営計画を考え、意思決定のためのデシジョンツリーをまとめ、NPVで収益性を検証し、自社、自組織のマーケティング戦略をPEST、5フォース、SWOTなどのフレームワークを用いて策定し、社内説明を行う。

計画承認が下りたのちに、プロジェクトチーム組成後に、運営管理の視点で、プロジェクトマネジメントを推進し、プロジェクトゴールに導く。

まさに中小企業診断士としての基本的な能力の再現をしているのです。元々の強みが、中小企業診断士として身に着けた能力で、さらに強化されるようなイメージです。

中小企業診断士としての論理的思考、論述力が面接で活きる

上記のような経験を積んでいくことで、転職にも、この強みが活かせるのです。
上記のエピソードをうまく取りまとめて伝えるのはもちろん必要ですが、中小企業診断士としての思いや活動したエピソード、強みの言語化ができていると、転職に、超有用です。

培った強みと、中小企業診断士としての能力に付随する、仕事への想いをうまく伝えることで、40を超えて、好待遇での転職ができています。

特徴③:有資格者同士での、出身大学コミュニティのような親近感を持てる

中小企業診断士資格を取得している方と、初めてお会いする場合でも、かなり親近感をもって接することができます。その結果、将来的なビジネス的なつながりになることもありますし、プライベートでのお付き合いにつながっていくこともあります。

私はあまり、外のお付き合いに出ていくことが少ないため、上記のような機会になかなかめぐまれませんが、たまに、人のご紹介やお付き合いで、初めて会う方が、中小企業診断士資格を持っている場合、その話をきっかけに、話が盛り上がることが多いです。

以上のように、好条件で転職したい方には、副業とか独立とかしなくてもいいから、是非とも取得してほしいと思います。ビジネスマンの教養資格といってもいいのではないでしょうか。取得ハードルはなかなか高いですが、ご一考いただければ嬉しいです。